【オルタージェネシス】フライゴンGXのデッキ考察その①
9月6日(金)発売のポケカ新弾“オルタージェネシス”
新規カテゴリー「TAG TEAMサポート」を筆頭に面白いカードが多数登場するこの拡張パック。リストも発表され、すでにさまざま考えを巡らしている方も多いはず。
私はまず、このカードを軸としたデッキを考えたくなりました。
フライゴンGX
2進化ポケモン 闘 HP240
弱点:草 抵抗力:なし にげる:2
【特性】さじんのまもり
このポケモンがバトル場にいるかぎり、自分のポケモン全員が、相手のポケモンから受けるワザのダメージは「-30」される。
【ワザ】闘闘闘 デザートハリケーン 120+
場にスタジアムが出ているなら、120ダメージ追加。その後、そのスタジアムをトラッシュする。
【ワザ】闘闘闘 ソニックエッジGX 220
このワザのダメージは、相手のバトルポケモンにかかっている効果を計算しない。
人気ポケモンなのもあり、発表当時も話題になったこのフライゴンGX。耐久性アップの特性と、連発可能でスタジアム下240の素ダメージを3エネで与える中ワザ。スタジアムがなくとも、ある程度のGXポケモンをワンパン圏内に入れ、フーパやケルディオGXにも対応できるGXワザ。魅力的なテキストです。
この記事では本カードをアタッカーに据えたデッキを考えてみたので紹介します。
1. フライゴンGXを生かすには
フライゴンGXを存分に活躍させるために、考えないといけないことを列挙してきましょう。
① 2進化ポケモンであること
だからこそ強力なポケモンであるわけですが、2進化なのです。
速いテンポで進んでいく現代ポケカにおいて、進化ポケモンはとにかく早く立ち上げないとやりたいことやる前に落とされてしまいます。早くポケモンを揃える・「ふしぎなアメ」を揃えるなどの工夫が必要です。
② 闘エネルギーが3枚必要なこと
2つのワザはどちらも強力ですが、3枚の闘エネルギーが必要です。闘タイプ専用の使い勝手の良いエネルギー加速手段(炎エネルギーにおける溶接工や、超エネルギーにおけるカラマネロなど)は限られています。ここをなんとかしないとワザを打つ前に負けてしまいます。
③ スタジアムがたくさん必要なこと
相手のプリズムスタースタジアムを破壊するために、今のポケカデッキの多くは自身に有効にはたらくスタジアムを2、3枚程度入れているのが普通です。しかし相手は、こちらがフライゴンGXで行くことを分かっていると、普段の対戦よりも控えめにしかスタジアムを貼らないでしょう。
となると、やはりデザートハリケーン時に破壊するスタジアムは自前であることが多そうです。通常のデッキよりも多めにスタジアムを採用する必要があるでしょう。
上記3点が特徴的な課題でしょうか。では、それぞれの解決策を見出していきましょう。
2. 2進化&エネ問題 レッド&グリーンの解
①②を同時に解決しうる札として、次のカードがあります。
レッド&グリーン
サポート TAG TEAM
自分の場のポケモン1匹から進化する「ポケモンGX」を、自分の山札から1枚選び、そのポケモンにのせて進化させる。そして山札を切る。(最初の自分の番や、出したばかりのポケモンには使えない。)
追加で、このカードを使うときに、自分の手札を2枚トラッシュしてよい。その場合、進化させたポケモンに、自分の山札にある基本エネルギーを2枚までつける。
これにより、フライゴンGXの山札からのサーチ、そして追加効果で2枚のエネルギー加速が成り立ちます。優れものですね。
なお、このカードはたねポケモンから2進化への飛び級進化には対応していませんから、一旦1進化で待つ必要があります。「ふしぎなアメ」よりも1ターン遅れますね。ベンチで育てていたとしても「グズマ」で狩られることが多いですから、世の2進化ポケモンはみな「ふしぎなアメ」で一気に進化することが普通です。しかし、このフライゴンGXの一つ前であるビブラーバは良い特性を持っています。
特性“うるさいはおと”により、ベンチから「グズマ」で呼び出されることはありません。もちろん、グッズや特性での引っ張りに対しては無効ですが、今どきなかなかそういう機会もないので安心してベンチに置いておけます。
となるとやはり後ろで順当に育てて、攻撃できるターンに前に出てくるのが効率の良い動きです。となると、ジラーチの採用も現実的でしょう。前で“ねがいぼし”を打っておいて相手からのワザで倒されたとき、返しのターンで進化できそうならビブラーバを前に出せばよいですし、倒されなければ“エスケープボード”でサッと交代させたいですね。
“レッド&グリーン”で進化させるためには、フライゴンGXが山札にないといけません。手札にあると、そこから直接進化させるのも問題はないのですが、エネルギー加速の恩恵を受けることができません。そういう背景から、次のカードは強力です。
ポケモン通信ですね。手札にフライゴンGXが来ていたら、それを山札に返して、代わりに進化前のビブラーバなどを持って来たりすることが可能です。ちょうど今弾でもTR(トレーナーズレア)として収録されています。
3. 2進化&エネ問題 アロキュウの解
また、もちろん「ふしぎなアメ」による進化ラインを同時に残しておくのもありでしょう。となると、アローラキュウコンGXラインも入れたくなりますよね。
このアロキュウも噛み合わせがいいと思うんですよね。
「ふしぎなアメ」や「プレシャスボール」により、フライゴンGXを確実に立たせる動きはもちろんのこと、「ぼうけんのカバン」を経由してフライゴンGXのための「くろおび」や「こだわりハチマキ」、ジラーチのための「エスケープボード」を持ってくることも可能です。「レッド&グリーン」のための手札コストを稼ぐことにもなります。
あるいは、エネ加速問題を軽減するために「学習装置」や「ねがいのバトン」などのどうぐを持ってくることもできます。
また、進化元のアローラロコンが水タイプであり後述する「せせらぎの丘」にも対応していること、特殊エネルギーの“ユニットエネルギー闘悪妖”を入れておけばフライゴンGXとエネルギーを共有しながらワザを打てるなどの利点もあります。
特殊エネルギーを入れるなら、新規TAG TEAMのグズマ&ハラも使えそうですね。
こちらもスタジアムを呼べることからフライゴンGXと好相性ですし、ポケモンのどうぐを持ってこれる動きも強いです。うーん、手札をなかなか消費しそうだ。シルヴァディGXのディスクリロードがほしい。。。デッキパンパン笑
4. スタジアムはどうしよう
スタジアムですが、先述のように相手がなかなか貼ってこない場合があるので、デザートハリケーンのための火力アップに自分で貼ったスタジアムを壊す場面も多くあるはずです。多めに採用するのも悪くなさそうです。
1つ目の候補は“格闘道場”でしょう。火力アップに働きます。
もう1枚は序盤要員として“せせらぎの丘”ですかね。ナックラーとアローラロコン、ディアンシー◇を呼べるので展開力が増します。
スタジアムはジラーチからも引っ張ってこれます。いつでも240のデザートハリケーンが打てるようにしたいですね。
5. まとまっていないまとめ
以上いろいろ考えましたが、なかなかたくさんの形がとれそうです。とりあえず箇条書きにてまとめます。
・レッド&グリーン型はエネ加速も兼ねているので良い。
・アロキュウアメ進化型もグッズサーチによる柔軟性が良い。
・スタジアムは格闘道場・せせらぎの丘の両刀使いが良さそう。
・ジラーチを添えると強い。
・なんならグズマ&ハラも入れたい。
・となると手札消費がやばいのでシルヴァディGXも入れたい。
などなど、いろいろ考えが分岐していきます。このあたりがデッキ構築の面白さです。
さすがにアロキュウラインとシルヴァディラインの共存は難しそうだから、シルヴァディに絞って2種類のTAG TEAMサポートを入れるデッキもありかなと思いますね。圧縮して引きまくれますし、必要札をどんどん持ってこれそう。
ということで、一旦ここまで。まだもう少し煮詰めたいですね。その②にご期待
オルタージェネシス収録の新規カード考察については、他にも以下のような記事を書いています。よろしければどうぞ。