【ポケカ新弾】リザードンで語るポケモンカード【VMAX】
3月27日(金)に、構築済みデッキ「スターターセットVMAXリザードン」「スターターセットVMAXオーロンゲ」が発売されます。
本記事では、このデッキセットに収録される「リザードンV」と「リザードンVMAX」について紹介します。
同時に、ポケモンの中でも特に人気が高く、これまで何十種類もカード化されたリザードンを軸に、ポケモンカードの歴史を懐かしんでみようと思います。
「スターターセットVMAXリザードン収録カード」
ではまず、今回発売のスターターデッキに収録されているリザードンについて見ていきましょう。
リザードンV
たねポケモン V 炎 HP220
弱点:水 抵抗力:なし にげる:3
【ワザ】無無無 ツメできりさく 80
【ワザ】炎炎無無 ほのおのうず 220
このポケモンについているエネルギーを2個選び、トラッシュする。
まずは進化元となるリザードンV。相手の攻撃に耐えうる十分なHPを持っています。
上ワザは、ポケカおなじみの“ツメできりさく”。下ワザはリザードンらしく、一発220の大技。これでもしっかり戦えそうですが、V進化によりさらに力を発揮できます。
リザードンVMAX
V進化 炎 HP330
弱点:水 抵抗力:なし にげる:3
【ワザ】無無無 ツメできりさく 100
【ワザ】炎炎炎無無 キョダイゴクエン 300
このポケモンについているエネルギーを2個選び、トラッシュする。
ドンと構えた大迫力のイラスト。数あるリザードンカードの中でも屈指のデザインです。5エネ要求のものの、一発で300ダメージを与えるワザ“キョダイゴクエン”ほとんどのポケモンをワンパンで仕留めるパワーです。「溶接工」などを駆使して準備したいですね。
そして時代をさかのぼる
さて、このリザードン。
初代から今に至るまで、人気の火を消すことなく常にポケモン界の代表選手となっています。カードの世界でも、これまで何十種類と紙面化され、そのたびに話題をさらっています。
思えば、一番はじめのこのカードからすでに大人気でした。
リザードン
2進化ポケモン 炎 HP120
弱点:水 抵抗力:闘 にげる:3
【特殊能力】エナジーバーン
リザードンは、「炎」以外の自分のエネルギーを「炎」エネルギーとして扱うことができる。「こんらん」状態のときには使えない。
【ワザ】炎炎炎炎 ほのおのうず 100
自分のエネルギーカードを2枚はがしてすてる。
ポケカのオリジンである1996年10月発売の第1弾収録カード。当時はフルイラストのレイアウトがなく額縁が狭いですが、それでもカッコよさに痺れたプレイヤー・コレクターも多かったはず。当時は「特性」ではなく「特殊能力」と呼んでいた時代でした。
テキストの「自分」という表現も懐かしいですね。太字の「自分」がそのポケモンカード自信を、細字の「自分」がプレイヤーを表していました。
当時から活発であった公式大会も「リザードンメガバトル」と、リザードンの名を冠したものとなっていました。
わるいリザードン
2進化ポケモン 炎 HP80
弱点:水 抵抗力:闘 にげる:3
【ワザ】無 ツメではじく 10
【ワザ】炎炎 れんぞくファイヤーボール 50×
自分についている「炎」エネルギーの数ぶんコインを投げ、「おもて」の数×50のダメージ。その後、「おもて」の数ぶんの「炎」エネルギーカードを、自分からトラッシュする。トラッシュできないとき、このワザのダメージはなくなる。
次いで1997年11月発売の拡張パック第4弾「ロケット弾」収録の「わるいリザードン」
この団から「わるいポケモン」というカテゴリーが生まれます。HPが当時の相場の中で低めとなりますが、強力なワザ・相手が嫌がるワザを持っているのが特徴的でした。
この「悪いリザードン」も、50ダメージ/エネルギーという、当時では考えられないほど高レートなダメージを演出していました。こちらに背を向けたイラストも、どこか「わるさ」を感じさせますね。
カツラのリザードン
2進化ポケモン 炎 HP100
弱点:水 抵抗力:闘 にげる:3
【ワザ】炎 ファイヤーブレス 20+
ワザに必要なエネルギーよりも多く「炎」エネルギーがついているとき、多い「炎」エネルギーをすべてトラッシュして、トラッシュしたエネルギーの数×20ダメージを追加する。
【ワザ】炎炎 かえんひこう
コインを投げて「おもて」なら、相手の場にいるポケモンを1匹選び、そのポケモンに弱点・抵抗力に関係なく、40ダメージ。
続いて98年から99年にかけて発売されたジムリーダーシリーズより、カツラのリザードン。当時は第1世代でポケモンも151匹しかいませんでしたが、このようなジムリーダーのポケモンなども増やすことによって、実に個性的なカードが揃っていました。
テキストもだんだん複雑になり、このカードのように「ワザに必要なエネルギーよりも多く」というような言い回しが登場するようになったのもこのころでした。現代ポケカのTAGTEAMに通ずるものがありますね。でも、この当時もまだまだ「旧裏」と呼ばれる時代でした。
ひかるリザードン
たねポケモン 炎 HP100 デッキに1枚しか入れられない。
弱点:水 抵抗力:闘 にげる:3
【ワザ】炎炎炎雷雷 しゃくねつのほのお 100
自分についている「炎」「雷」の「エネルギーカード」を、それぞれ1枚ずつトラッシュする。その後、コインを投げて「うら」なら、自分にも30ダメージ。(トラッシュできないとき、このワザのダメージはすべてなくなる)
第2世代まで展開したneoシリーズ第4弾「闇、そして光へ……」収録の「ひかるリザードン」
当時では相当珍しい5エネ要求カード。そして、カード上部に「ひかるリザードンはデッキに1枚までしか入れることができません」という、今でいうプリズムスタールール。
旧裏シリーズの中では新しい方のカードですが、今ではなかなか入手困難です。
MリザードンEX
M進化 炎 HP220
弱点:水 抵抗力:なし にげる:1
【ワザ】炎炎無無無 グレンダイブ 300
このポケモンにも50ダメージ。
一気に時代は飛んでXY(この間にも何種類かリザードンがいたはずですが割愛します。すいません。筆者がこの期間のポケカについてあまり詳しくないという実態があります。重要なリザードンを飛ばしていたらコメント等でご指摘ください。)。現行の裏面デザインです。
メガ進化やEXポケモンというようなルールロジックが導入された時代ですね。HPレートも上がり、ワザのダメージとしてはここでついに「300」が登場しています。ワザ名が英語で飛び出す独特のイラストが人気でしたね。
リザードンGX
2進化ポケモン 炎 HP250
弱点:水 抵抗力:なし にげる:2
【ワザ】無無無 つばさでうつ 70
【ワザ】炎炎炎無無 ぐれんのあらし 300
このポケモンについている炎エネルギーを、3個トラッシュする。
【GX】炎無無 レイジングアウトGX
相手の山札を上から10枚トラッシュする。
サン&ムーン世代になると、GXポケモンが登場しました。それまでのEXポケモン同様、きぜつさせられると相手にサイドを2枚持って行かれるというデメリットはありますが、それに相応しい強さ・GXワザを持ち合わせたカードたちです。
このリザードンGXは、定番となりつつあった300ダメージの大技に加え、相手の山札を10枚削るGXワザを持っていました。他のリザードンを交えたデッキや、のちに登場するミュウツー&ミュウGXの特性“パーフェクション”により、終盤不意に登場してそのまま山札切れでゲームを終わらせる使われ方もしました。
(特性「パーフェクション」により、自分のベンチまたはトラッシュにいるGXポケモンのワザをこのカードのワザとして使うことができる。これにより、リザードンGXのような2進化GXはトラッシュに送るだけでよくなった。場にコツコツ進化させて準備する必要がなくなり、デッキ構築の考え方を大きく変えたカード。)
リザードンGX
2進化ポケモン 炎 HP250
弱点:水 抵抗力:なし にげる:3
【ワザ】炎炎無無 かえんほうしゃ 140
【GX】炎炎無無 フレアドライブGX 300
リザードンにはもう1種類GXカードがあります。(と言いつつ、さらにもう1種類あります。ポケカファンの皆様へクイズとしておきましょう)
上記“ミュウツー&ミュウGX”が登場してからは、こちらのカードも一時話題になりました。シンプルながら、4エネで300ダメージを出すことができます。ファミリーポケカというスターターセットで確実に手に入るカードではありましたが、一時シングルカードとしても取引されていることがありました。
レシラム&リザードンGX
たねポケモン TAG TEAM 炎 HP270
弱点:水 抵抗力:なし にげる:3
【ワザ】炎無 げきりん 30+
このポケモンにのっているダメカンの数×10ダメージ追加。
【ワザ】炎炎炎無 フレアストライク 230
次の自分の番、このポケモンは「フレアストライク」が使えない。
【GX】炎炎炎+ ダブルブレイズGX 200+
追加で炎エネルギーが3個ついているなら、100ダメージ追加。その場合、このワザのダメージは、相手のバトルポケモンにかかっている効果を計算しない。
そして時代は2018年末。TAG TEAMが登場しました。1枚のカードに2体のポケモンが取り入れられている強力なたねポケモン扱いカードです。きぜつするとサイド3枚に相当しますが、バトルを一転させる力を持っています。
“ピカチュウ&ゼクロムGX”というTAG TEAM一番手が様々な大会で優勝をかっさらうなか、2019年3月、次いで強力なTAG TEAMが現れます。それがこのレシラム&リザードンGX、通称“レシリザ”でした。
これがあまりに強力で、その対策環境が敷かれるも、常に中心にはこのレシラム&リザードンGXを中心とした時期が続きました。
発売後、平成最後のCL2019京都大会ではジュニア・シニア・マスターの三冠、続くJCS2019でもジュニア・マスターの部で優勝、シニアの部でも準優勝となっています。一大政権を築きました。
大会の様子なんかを振り返ると、少し前のことでもずいぶん懐かしく感じますね。
当時、流行っていたこのレシリザによるデッキを分析した本ブログの記事も、手前味噌ですがとてもたくさん読まれました。250以上あるこのブログ内の中でダントツで読まれた記事です。
レシリザの紹介がだいぶ長くなりました。
次のカードに移ります。
リザードン&テールナーGX
たねポケモン TAGTEAM 炎 HP270
弱点:水 抵抗力:なし にげる:3
【ワザ】炎炎炎無 シャイニーフレア 180
のぞむなら、自分の山札にある好きなカードを3枚まで、手札に加える。そして山札を切る。
【GX】炎+ ぐれんのひばしらGX
自分のトラッシュにある基本エネルギーを5枚、自分のポケモンに好きなようにつける。追加でエネルギーが1個ついているなら、相手のバトルポケモンをやけどとこんらんにする。
リザードンにはもう1種類TAG TEAMがありました。こちらも人気ポケモンであるテールナーと組んだ大小コンビ。リザードン&テールナー。
パワーはもちろんのこと、同時に確定3枚サーチが強く、継戦能力に長けていました。その戦況に合わせたトレーナーズ等を持ってこれますからね。また、GXワザも序盤の展開に強く、デッキの強力な軸となりえるカードでした。当時はシールド戦も流行っていましたが、これ1枚でゲームが決まってしまうことも多かったです。
リザードン
2進化ポケモン 炎 HP150
弱点:水 抵抗力:なし にげる:2
【特性】たけるとうき
自分の番に1回使える。このポケモンにダメカンを2個のせる。その後、自分の山札にある炎エネルギーを2枚まで、このポケモンにつける。そして山札を切る。
【ワザ】炎炎 れんぞくブレイズボール
このポケモンについている炎エネルギーをすべてトラッシュし、その枚数×50ダメージを追加。
そんなGX・TAG TEAMの時代にも、逆風として非GXポケモン勢力がありました。倒しても倒しても1枚ずつしかサイドを取れない相手に、こつこつとダメージをぶつけていって、最終的にサイド数をまくっていくスタイルです。
様々な非GXデッキが研究されましたが、その中でも存在感があったのがこの“たけるとうきリザードン”でした。自身でエネルギーを供給できる特性と、2パンで確実に大物を倒していけるダメージ性能が優秀でした。このころは“そうじゅくハーブ”のメガニウムなどの2進化フォローもあって、リザードンになるのが容易でした。
(特性「そうじゅくハーブ」により、ヒトカゲから一気にリザードンに進化させることができる。)
そして時代はいまのソード&シールド、Vポケモン・VMAXポケモンの世代につながります。
デッキケースやプレイマットなどもリザードン仕様のものは充実しており、デッキにリザードンが入っていなくっても使いたくなるデザインのものばかりです。
ポケカのどの時代にも注目されていたカードだということがよく分かりましたね。これからもファンを増やし続けていくことでしょう。
ポケカあるところリザードンあり。