☆初心者ポケモンカード道☆

ポケカ社会人によるブログ。新弾情報や環境デッキ考察など、様々書いています。ブログ開始3年目!!どうぞたくさん読んでいってください!!

【優勝デッキ】スペネクデッキ平均化考察【ネクロズマ/カラマネロ】

 

 “ミラクルツイン”に収録され、直後のJCS2019でも実績を挙げ準優勝にまで上り詰めた強力なカードがあります。

 

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 ネクロズマ

 ワザ“スペシャルレーザー”からもじった通称“スペネク”

 安定性のあるカラマネロ軸の超バレットにすんなり溶け込み、次の“リミックスバウト環境”、そして“ドリームリーグ環境”でも結果を残し続けている優秀なカードです。

 

 本記事では、この“スペネク”を軸としたデッキの「平均化考察」を行います。

 

 構築の機微を考えたい中級者以上のプレイヤーに役立つのはもちろんのこと、あまりまだこのデッキのことを知らない初心者プレイヤーにもスペネクデッキの動かし方から分かりやすく書くことも意識していますので、どうぞ最後までお読みいただけたらと思います。

 

1 調査方法

 Twitterに挙げられている、7月21日~8月21日までの1か月の間にジムバトルや各種大会(新弾バトルは除く)にて入賞した“ネクロズマ”を含むデッキの中から無作為に20デッキを抽出し、その各カード搭載枚数の平均を求めました。

 

 ここで強調しておきたいことは、ちょうどこの対象期間の間で発売された“リミックスバウト”“ドリームリーグ”収録のポケモンを入れなければならないという制約のもと行われたいわゆる「新弾バトル」での優勝デッキは、平均化の数値を取るサンプルより除いているということです。

 特に“ドリームリーグ”収録の“ソルガレオ&ルナアーラGX”とこのスペネクは噛み合わせがよく、実績が多数ありました。

 しかし、新弾バトルは自デッキも相手デッキも「新弾収録のポケモンを一定数入れる」という特殊なレギュレーション化にあるので、スタンダード環境での平均化を歪める畏れがありましたので手作業でサンプル対象から外してあります。

 

2 平均化考察

 上記のような手法の平均化によって得られた、各カードの平均搭載枚数をもとに考察を進めていきます。 

2-1 ポケモン

 まずはポケモンについてまとめます。

 

① カラマネロライン 平均搭載枚数3.9枚-3.8枚

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 現代ポケカにおいて、超ポケモン運用をいつも支えている「サイコリチャージ」の“カラマネロ”。特性によりベンチにいる超エネルギーが必要なポケモンにトラッシュから超エネルギーを貼ることができます。

 トキワの森やミステリートレジャーなどで先にトラッシュに超エネルギーを落とす機会を担保するわけですが、伴って通常のデッキに比べてそのようなトラッシュコストが必要なカードが使いやすいという強みが生まれます。

 抽出したデッキではほぼほぼ4枚-4枚で採用されており、枚数としてはこれで間違いなさそうです。

 スペネクの場合、ワザ使用エネについて1枚はリサイクルエネルギーとして手札に握っているというのが自然な状況ですから、2体カラマネロが立っていれば事足ります。

 これはギラティナメインの超バレットやウルネク軸とは少し異なるところです。

 それであっても、4枚ずつの投入が最適解であることは間違いないでしょう。ともかく序盤はマーイーカを複数枚立ててカラマネロ陣営を敷くのがこのデッキの回し方です。

 

② ネクロズマ 平均搭載枚数2.75枚

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 さて、このデッキのメインアタッカーである“スペシャルレーザー”のネクロズマ。

 特殊エネルギーがついていれば素ダメージが160になり、ほとんどの非GXポケモンやデデンネGXをワンパン、さらにギラティナやのろいのおふだによるダメカン、こだわりハチマキと合わせることで多くのGXポケモンをワンパン圏内に入れることができます。このネクロズマでサイドレースを制するのが本デッキの戦い方です。

 平均搭載枚数は多くのデッキで3枚、一部のデッキで2枚という組み方でした。

 非GXでHP130とワンパンされることも多い、伴ってサイド落ちによるアタッカー切れを防ぐという目的のもと3枚投入が正解だとこの数値が物語っています。

 ウルネクGXだと2枚のほうが優勢でありましたが、ここはひとつGXと非GXの差が垣間見えるポイントであったかもしれません。

 

③ ギラティナ 平均搭載枚数1.1枚

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 超バレットデッキの暗躍者、いやもはや主役と言ってもよいギラティナ。

 特性“やぶれたとびら”は、トラッシュに送られた本カードがいつでも好きなタイミングでベンチに戻ってこれるというトリッキーなもの。しかも同時に相手のベンチポケモン2体に1つずつダメカンを乗せることができます。この10ダメージが他のアタックやのろいのおふだなどで絶妙に足りない打点を補ってくれたりすることもあります。

 また、自身のワザ“シャドーインパクト”も130ダメージが出るワザで、カラマネロが立っていれば容易に打つことが可能ですし、アタッカーとしても十分やっていける強さです。自身のHPも130で簡単にやられてしまいますが、こちらはすぐにベンチに戻ってこれるのでアタッカーが切れるという心配をしなくてよい強みがあります。

 さてこのギラティナ、スペネクでの平均搭載枚数は1.1枚と言うことで、ほぼほぼすべての抽出デッキで1枚採用となっていました。ともかく1枚トラッシュを経由していればいつでも何度でも使用できるわけですから、そこまで枚数が必要ないということです。

 

④ ジラーチ 平均搭載枚数2.1枚

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 手札へのトレーナーズ供給により安定したプレイングを実現させてくれる、かつカラマネロによるベンチエネルギー加速のギミックを滑らかにしてくれるのがこのジラーチ。本当にすぐれものです。

 特性“ねがいぼし”は、ジラーチがバトル場でねむり状態になるコストと引き換えに、山札の上から5枚を見てそこから1枚トレーナーズを持ってこれる特性です。

 ねむり状態になると逃げられないのが通常ですが、どうぐ“エスケープボード”が貼ってあれば逃げエネすら切らずに逃げることが可能です。

 バトル場にいたアタッカーが倒される前にベンチにジラーチを配備しておきます。

 相手の番にアタッカーが倒されたら、自分はベンチからそのジラーチを前に出します。

 その後、ベンチにて次のアタッカーにカラマネロの“サイコリチャージ”でエネルギーを貼りワザを打てるようにします。

 バトル場ではジラーチが“ねがいぼし”を使ってトレーナーズを確保、そして逃げることでエネルギーがついたアタッカーを前に出すことができます。(順番を間違えないようにしましょう。“サイコリチャージ”でエネルギーが貼れるのはベンチにいるポケモンだけです。エネルギーを貼り切ってからジラーチを逃がしましょう)

 

 そんな優秀すぎるデッキ潤滑油のジラーチ。平均採用枚数は2.1枚ということで、おおむねどのデッキにも2枚採用されていました。サイド落ちケアや、ベンチの枠にもよりますが2体ジラーチが場にいる状態もあり得ますのでそれを加味した数字だと言えます。

 

⑤ カプ・テテフGX 平均搭載枚数0.95枚

 ベンチに出したときに使える特性“ワンダータッチ”で任意のサポートを山札から持ってくることができます。

 このカードを山札から呼べるミステリートレジャーやハイパーボール(ネストボールは直接ベンチに出す効果なので、手札からベンチに出したときに起動する“ワンダータッチ”を使うことはできません)がそのまま任意のサポートに置き換わるということなのです。

 これにより、序盤万が一ドローサポートが手札に無くともこのカプ・テテフGXを呼んでくることで解決できます。また、終盤にグズマがあればサイドを取り切れるなどというときにも効果を発揮します。

 さてこのカプ・テテフGX。非GXデッキでは採用されないことが多いですが、ミステリートレジャーで呼べる超タイプのデッキであれば非GX軸であっても採用されることが多いです。このスペネクデッキでも平均搭載枚数が0.95枚と、ほぼほぼすべてのデッキで1枚採用されていました。

 これを1枚採用しておくことで格段に安定感が増します。一方で、非GXデッキは自身が倒されても1枚しかサイドが取られないという状況で粘り強く戦うのが筋ですから、なるべくカプ・テテフGXに頼らないプレイングが重要になります。

 

⑥ その他

 

 上記①~⑤はすべての抽出デッキに採用されていたものでした。他にもデッキによれば採用されていたポケモンも幾つかありましたので紹介します。

 

・ズガドーン 平均搭載枚数0.65枚

 

 “リミックスバウト”収録のズガドーン。ワザ“デプスボム”は、通常は4個、相手サイドが3枚のときには12個ものダメカンをばら撒ける噛ませ犬。

 「相手サイドが3枚」というとかなり限定されたタイミングではありますが、こちらは非GXが主体なので下手なことをしなければ確実に「相手サイドが3枚」という状態があり得ます(GXを倒されると2枚取りなのでサイド残り4枚⇒2枚、と突破されることもよくあります)。

 要求エネルギーも2枚なのでカラマネロがいれば手札に隠していても適時即時打ちが可能です。12個ばら撒きはとても強力です。

 何なら4個ばら撒きも悪くはありません。こちらにはお札やギラティナもいますから、最初に何となく置いた40が後に大きな結果を招くこともあり得ます。

 ということで抽出デッキの中では平均搭載枚数0.65枚でありました。採用しているデッキもそれなりにありますよ、という結果ですね。

 

・ネクロズマGX 平均搭載枚数0.6枚

 非GX主体である本デッキの隠し玉。相手がGX主体で来るなら、こちらもGXワザ権を行使して“ブラックレイGX”で相手のGXポケモンに100ダメージずつ置けます。これによりスペネクの160+アルファでおよそ1撃圏内になります。またワザ“プリズムバースト”は、スペネクには出せない瞬間高火力を演出することができます。

 平均搭載枚数は0.6枚でした。ピン挿し採用として少なくはない数値です。

 

・ミュウ(ベンチバリア) 平均搭載枚数0.29枚

 ピン挿しカードとしてもう結構長くなった“ベンチバリア”のミュウ。

 ばら撒きに弱いカラマネロデッキですが、それの小さな守護神になってくれます。(「ダメージ」と「ダメカンをのせる」は違います。まだ慣れていない方は気をつけましょう)

 ワザ“サイコパワー”も、先のズガドーン同様悪くないワザです。

 平均搭載枚数は0.29枚でした。「入れるのが正解」とまでは言えなさそうです。

 

・マーシャドー(やぶれかぶれ) 平均搭載枚数0.20枚

 いつの時代もやられて嫌なのは先1マーシャドー。ミステリートレジャーを積んだデッキならなおさら運用が容易いですが、平均採用枚数は0.2枚と少なめ。かなり枠が絞られているデッキな印象です。

 

・バリヤード 平均搭載枚数0.50枚

 意外と採用があったのが、この“かいしゅうふうじ”のバリヤード。

 特にネクロズマGXで100点撒きをしたときなどに、相手のアセロラは防ぎたいものです。こちらもこちらでベンチの空きを気にかけないといけなくはなりますが。

 

2-2 サポート

 続いてサポートを見ていきましょう。デッキタイプ上、オーソドックスな並びにはなりますが、どのようなバランスで採用されているかは気になるところです。

 

① リーリエ 平均搭載枚数3.7枚

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 初手はリーリエ、それもテテフ経由ではなく素引きで持っていきたいところ。よって当然の4枚採用。そんな背景のデッキがほとんどでありました。納得です。

 

② シロナ 平均搭載枚数1.8枚

 対してシロナは2枚程度がトレンドでした。「手元にあると困るから山に戻したい」そんなカードがあるわけでもなく、しかしリーリエだけじゃ足りないし、ときにはハンドリフレッシュ6枚の方が効率よく回せることもあるからといった意図でしょう。

 ということでだいたいドロサポ6枚程度ということになります。

 

③ エリカのおもてなし 平均搭載枚数0.67枚

 オーソドックスなドロソと言えばもう1枚、このカードがありました。好みで、あるいはシロナとの枚数の兼ね合いで入ってくるデッキが少数あるといった感じでした。

 

④ グズマ 平均搭載枚数3.05枚

 続いてはゲームの要になる“グズマ”

 カラマネロやジラーチを採用している本デッキでは入れ替えのギミックとしても重要です。

 結果はと言うと、一般的な枚数と同じく3枚採用が主流でした。大事に使えば3枚は十分。4枚は下手すると手札でダボつきますからね。3枚が丸いです。

 

⑤ その他

 

 その他のサポートとしては

 

・ジャッジマン 平均搭載枚数0.2枚

 リセットスタンプやマーシャドーもいるなか、なかなかジャッジマンには枠を割けない現代ポケカ。このデッキでも採用枚数が抑えられ0.2枚という結果でした。

 

・メイ 平均搭載枚数0.15枚

 ドリームリーグ収録の強サポート“メイ”

 非GX軸のデッキでは使用機会も多く、採用が見られますが、スペネクではどうやらマイナーな模様。確かにエネルギーやポケモンがめちゃくちゃほしい、それで一発逆転できる、という機会は少なそうです。むしろ“メイ”に頼らなくても回るこのデッキパワーがすごいところです。

2-3 グッズ

 続いてグッズを見ていきましょう。

 

① ミステリートレジャー 平均搭載枚数4.0枚

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 超タイプデッキの大黒柱。序盤はこれでマーイーカとカラマネロを呼びまくります。超エネルギーを手札から落とす手段としても有用です。

 平均搭載枚数はまったくの4.0枚!!

 全人類4枚投入しているということです。まぁでもそうですよね。

 余談になりますが、一時はアンコモンであるこのカードが1,280円くらいで売買されていた時期もありました。いまではだいぶ敷居が下がりましたね。当時超タイプの屋台骨を組もうと思ったら相当お金が必要でした。カラマネロ800円とかね。今では全くそんなことない(このデッキだとジラーチとトキワの森だけが1,000円超えてくるカード。)ので、ポケカ初心者という方にもこのデッキはおすすめです。

 

② ネストボール 平均搭載枚数3.70枚

 たねポケモンをノーコストで呼んでくるお手軽サーチボール。ジラーチを持ってこれるところが偉いですね。

 平均搭載枚数はミステリートレジャーに次ぐ3.70枚と、だいたいのデッキで4枚採用でした。

 

③ ハイパーボール 平均搭載枚数1.95枚

 進化ポケモンはカラマネロだけであり、そのカラマネロもミステリートレジャーに対応していることから、通常のデッキよりもやや採用枚数が抑えられており平均搭載枚数は1.95枚という結果になりました。思考停止で4投というデッキも多い中で、これは一つこのデッキの特徴でもあります。

 

④ のろいのおふだ 平均搭載枚数2.45枚

 筆者的に今回の調査でかなり気にしていた点が、こののろいのおふだの採用枚数。結論からいうと2.45枚が平均枚数でした。2枚か3枚か迷っていた私にとって、なかなか微妙な数字です笑。

 ひたすらカラマネロに貼ったり、非GX相手にギラティナやスペネクに貼ったり等、使い道多様かつ発動すれば相手にとっては思った以上に厄介なフリー4ダメカン。確かに3枚積みたいところではありますが、枠によっては2枚に収めるデッキも多かったということです。

 

⑤ こだわりハチマキ 平均搭載枚数0.85枚

 これもまた採用枚数が難しいカード。スペネクでワンパンを見れる範囲が広がりますが、マストかと言うと怪しい、みたいな。そんな絶妙さがこのカードにはあります。

 平均化はこの絶妙さに対して0.85枚という答えを返しています。大部分のデッキで1枚採用、しかし思い切って切っている構築もある、という結果です。1枚挿しておいて必要あらば慎重に使うのが正解、と言ったところでしょうか。

 

⑥ エスケープボード 平均搭載枚数2.05枚

 一方でこちらはジラーチ運用上必需品である“エスケープボード”

 ジラーチの枚数に合わせて2枚採用がほとんどを占めていました。必要に応じて、対戦準備で最初のバトル場ポケモンになってしまったマーイーカを下げるのにも使う場合があります。ジラーチに貼るのが鉄板ではありますが、それ以上の融通の良さがこのカードにはあります。

 

⑦ ぼうけんのカバン 平均搭載枚数0.70枚

 そしてこれら「おふだ」「ハチマキ」「スケボー」を引っ張ってきてくれるのがこの“ぼうけんのカバン”

 1-2交換はそれだけでお得な感じです。実際、場の様子を見てすぐに必要などうぐを持ってこれるのと、山札の圧縮に使えるのとで思った以上の効果があります。

 平均搭載枚数は1枚には届かず。すなわち確実に1枚入っているかと言うとそうでもないが、多くのデッキで採用されている、という数値です。私としては入れるのが正解かなと思っております。

 

⑧ ポケモンいれかえ 平均搭載枚数1.65枚

 ジラーチやら、サイコリチャージのためのベンチ下げやらで、入れ替えギミックを考えないといけない本デッキ。ポケモンいれかえは1枚強の平均採用枚数でした。

 相手の時間稼ぎグズマに引っ張られたカラマネロを下げたり、初手のバトル場ポケモンを下げたりなど、これもまた思ったより使用機会が広いカードです。

 

⑨ あなぬけのヒモ 平均搭載枚数0.44枚

 同じく入れ替えギミックの“あなぬけのヒモ”

 相手にとっては妙手となることも多い本カードですが、使い勝手の観点からポケモンいれかえには負ける採用枚数でした。

 

⑩ レスキュータンカ 平均搭載枚数1.05枚

 相手はどんどんカラマネロラインを狙ってきます。また、GX相手だとスペネクで2確刺し違えの局面も多く、非GX主体デッキらしく場からトラッシュにポケモンが送られてしまう機会の多い本デッキ。タンカは必需品であります。

 デッキによれば2枚採用もあり得るこの“レスキュータンカ”ですが、かなり枠が絞られている結果、やはり大部分のデッキで1枚採用が目立ちました。必要なところで確実に打ちたいカードになります。序盤に手札に来て、ハイパーボールが打ちたい時など特に迷いますね。このあたりでプレイングの差が出そうです。

 

⑪ リセットスタンプ 平均搭載枚数0.9枚

 土壇場で勝負の流れを変えるお手軽相手ハンドリフレッシュ“リセスタ”

 終盤相手の動きを止めたり、強サーチを打ってきたときに手札を流すのに使えます。

余裕を持って2枚搭載するデッキもあり得ますが、本デッキにおいては平均採用枚数が0.9枚と、ほぼほぼ1枚が正解のようです。これもまた使いどころが重要です。

 ただ、メイが入っていない場合はサーチする術がなく、適時に打とうと思えば、うまく手札に抱えているか山札をうまく圧縮するかなどのプレイングが求められます。超パレットスペネクの一つの奥深さですね。

 

⑫ フィールドブロアー 平均搭載枚数0.15枚

 できれば入れたいグッズ最上位の本カード。このデッキタイプでは「枠なし」が結論のようです。そこまで天敵となるどうぐやスタジアムがない(スタジアムはトキワの森で割りにいける)ということもあって、ほとんどのデッキで採用されていませんでした。

 筆者としては61枚目があれば入れたいのはこのカードです。というのも、以前カメックス&ポッチャマGXのデッキで、ダッシュポーチをつけられ延々とにげる&回復する、のムーブを取られて完封された経緯があるからです。また、ミラーマッチで一方的におふだを飛ばされることがあればかなり気おくれする部分があります。そういった意味でも入れたいカードではあります。

 

⑬ その他

 特殊エネルギーに合わせて“エネくじ”を採用しているデッキもありました。また、“グレートキャッチャー”“カウンターキャッチャー”などの呼び出しグッズも少数ながら見受けられました。

 

2-4 エネルギー 

 さて、続いてはエネルギーです。本デッキでは、ネクロズマの“スペシャルレーザー”のテキストに合わせて、特殊エネルギーの採用が必要不可欠となります。

 

① 超エネルギー 平均搭載枚数6.75枚

 デッキの要である超エネルギー。平均採用枚数は6.75枚ということで、大部分のデッキで7枚、一部のデッキで6枚採用という結果でした。

 トキワの森で引っ張ってくる⇒ミステリートレジャーやハイパーボールでトラッシュに落とす⇒サイコリチャージで加速に使う

 というのが基本の流れです。場にたくさん存在している必要はありませんので、控えめな採用枚数で済むのもこのデッキの強みですね。恐らく6枚でもそこまで困らないです。

 

② リサイクルエネルギー 平均搭載枚数2.75枚

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 実質特殊エネルギーと言えばこのカードになってくるのではないでしょうか。とにかく1枚場に貼れれば、そのポケモンが倒されても手札に戻り、使いまわすことができます。そのときの手貼りと、カラマネロが2体立っていれば倒された次のターンもすぐに攻撃に移れますね。ネクロズマを引っ張ってこれなくても、ギラティナなら何度も復活できるので継戦能力に優れています。

 そんな優れもののこのカード、やはり何とか場に1枚出せればよいので4枚ではなく3枚が主流となっています。デッキによればカウンターエネルギーも添えていて、リサイクルエネルギーが2枚におさえられている構築もありました。

 

③ その他 

 上でも述べたように、特殊エネルギーとしてカウンターエネルギーを採用しているデッキもありました(平均搭載枚数0.36枚)。相手にサイドを先行されているときに2枚分になるというメリットはありますが、サイコリチャージで事足りるのでリサイクルエネルギーに絞るのが圧倒的多数です。

 

2-5 スタジアム

 最後にスタジアムを見ていきましょう。

 

① トキワの森 平均搭載枚数2.55枚

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 決して多くはない超エネルギーを拾いに行きながら、かつ手札に超エネルギーがあればそれをトラッシュに送って、いつでもサイコリチャージできるようにするカラマネロデッキの生命線。もちろん相手に利用されることもありますが、こちらもその動きがあるのとないのとではデッキ運用の滑らかさが大きく変わってきます。

 平均搭載枚数は2.55枚でした。多くのデッキで3枚採用。一部のデッキで無人発電所を添えての2枚採用という形でした。3枚にしておけば、スタジアム張り替えの応酬にもある程度耐えることができますね。

 

② 無人発電所 平均搭載枚数0.29枚

 決して多くはありませんでしたが、対GXを見て無人発電所を挿しているデッキもありました。こちらに干渉するのはテテフだけですから、タイミングさえ間違えなければ相手にだけ不利を押し付けることができます。

 

③ 戒めの祠 平均搭載枚数0.42枚

 対GXを見るという観点からは、戒めの祠の採用も幾つか見られました。スペネクワンパン圏内を広げることができます。

 

3 総括

 集計していると、これまで平均化をとった環境デッキの中でも、デッキごとの採用枚数・採用カードの違いが少ない印象を受けました。現カードプールではレシピがかなり固まってきていると言えます。

 場をちゃんと展開でき、トキワの森やリサイクルエネルギーが引っ張ってこれれば安定したプレイが可能です。テテフも1枚挿しこんでおけば、ドロサポ事故もほとんど起こり得ません。

 一方で、幅広いデッキに対した対応力があるかと言えばそこは怪しく、「とにかく前を倒していく」「おふだややぶれたとびらのダメカン先をよく考える」などのプレイングに終始します。適切なタイミングで相手の手札を流したりできるかというと、そこは弱そうです。マイペースなプレイが必要ですね。

 そういった意味では初心者にも扱いやすいデッキかも知れません。1ターンの中でやることが多く、順番を間違えちゃいけない動きも多いですが、そういうことを考える度にプレイングが上達します。初心者用の構築デッキから次のステージに行って本格的に対戦を楽しみたい方にぜひお勧めします。

 

 何であれ、デッキパワー自体は非常に高く、構築が洗練されているので、今後も活躍が続くことは間違いないだろうデッキであります。

 

4 まとめ

 平均化考察によって得られた知見を箇条書きでダイジェストにまとめます。

・カラマネロラインは4-4で間違いない

・アタッカーはスペネク3、ギラティナ1

・ジラーチ/スケボーは2-2

・サブアタッカーとして、ズガドーンやネクロズマGXを挿す枠はある

・カプ・テテフGXは入れるのがふつう

・ドロソはリーリエ4、シロナ2で安定

・あとはグズマ3でサポートは最低限に

・サーチはミストレ:ネスト:ハイボ = 4:4:2

・のろいのおふだは難しいが3でも圧迫しない

・ハチマキも1枚は挿しとこう

・あとはリセスタ、タンカ、カバンを1枚ずつ

・スタジアムはトキワの森3

・超エネルギーは7枚が安定。6枚でもいける。

・特殊エネはやっぱりリサイクルが3

 

といったところでしょうか。調べなくても「そうだろ」と言えることがほとんどかもしれませんが、実際に調べていくとなおその確信が高まりました。

 

5 これまでの平均化考察(宣伝)

 以上でスペネクデッキの平均化考察を終わります。長々と最後までお読みいただき本当にありがとうございました。

 幕締めに幾つかこれまでの記事をご紹介。

 内容としてはカードプールの更新とともに古くなっていますが、もし良ければこの流れを汲んだ記事にもお目通しいただければ筆者として大変嬉しいです。

 

 優勝デッキを収集し、無作為抽出、そしてカードパーツの平均採用枚数を取るこの“平均化考察”は、今年のこのブログの中心コンテンツになっており、お陰様でたくさんのアクセス・ご感想をいただいております。

 

 一番初めにこの試みを行ったのは、今年初めの時点で取ったウルネクの記事でした。

続くピカゼクデッキ平均化とともにたくさんの方に渡りました。

www.mayucho.com

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 当時様々ご感想をお伝え頂いた皆様、本当にありがとうございました。そこでポジティブな意見をたくさん頂戴したことが、その後のブログ展開にもつながっていきました。

 

 次いで、レシリザや、環境が変わったところでのウルネク、少し変化球としては竜アーゴヨンGXなどのデッキも平均化考察を行いました。特にレシリザの記事はGoogle「レシリザ」検索でトップにも来るページで、このブログで最も読まれているコンテンツになっています。

 

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 このような考察ができるのも、皆さんの優勝デッキとその公開があってこそのことです。本当に感謝しています。傲慢ながら、ポケカをより面白くしていくために、私はブログという手段を使ってこれからも情報発信し続けていきますので、引き続きよろしくお願いします。