【CL新潟環境考察】⑤ ジラーチサンダー
CL東京からCL新潟にかけて新しく登場したカードによるデッキの中で、これが一番知られているのではないでしょうか。ダークオーダー由来の2種のカードが活躍するデッキ。
これもまた、新弾発売当初はそれほど注目されていませんでしたが、一呼吸置いてシティリーグで実績を出してから一気に広がりました。ジラーチサンダーです。
ポケモンの中でも、かなりよく知られたジラーチ。
願い事や七夕などのシンボルと結びついていたポケモンですが、一転して新たなトレードマークが付いたのではないでしょうか。そう、眠りながらスケボーに乗るジラーチです。イラストがtwitterでも流行りました。
逃げエネが1つで済むポケモンについての軽石がわりに注目されていたエスケープボードですが、ここにきて新たな使い道を見出しました。特性「ねがいぼし」で眠ってしまったジラーチをベンチに返すのです。そこで出てきたサンダーがダメージ80のアサルトサンダーを打つ、という構図のデッキです。かみ合わせが絶妙ですね。
≪目 次≫
【キーカード】
ジラーチ
〈システムポケモン〉
自身が眠ることによって、山札の上からトレーナーズをサーチしていける変わった特性「ねがいぼし」
一見、使い勝手が悪そうに見えますが、上述したように、エスケープボードを貼っていればそのままベンチに下げることができます。マグカルゴと組み合わせるのであれば、任意のトレーナーズを持ってくることが可能になりますし、テテフの温存、あるいは枠空けにも作用します。
サンダー
〈アタッカー〉
ダークオーダー収録の強力たねポケモン。グソクムシャGXのように、そのターンにベンチからバトル場に出ていればダメージが上乗せされ、80ダメージを与えることができます。雷ポケモンなので必殺のエレキパワーを乗せることも可能ですし、もちろんこだわりハチマキなどによる強化も可能です。そういうトレーナーズをジラーチが拾ってこれるのがとにかく強いところ。グズマと合わせて、バトル場とベンチを行き来しながら、相手のポケモンを早いタイミングで狩っていくのがこのデッキの動かし方です。
エレキパワーやデンジ、サンダーマウンテンなど、雷タイプのポケモンには強いバックアップが控えています。軽いエネルギーで意外な高火力が出せるのがこのデッキの特徴です。
この時点で優勝報告をたくさん出すような環境デッキでありましたが、最近、またしてもこれを強化しうるカードが出ました。ブイズGXスターターデッキのサンダースGXですね。
サンダースGX
〈アタッカー〉
進化前のエナジー進化イーブイと合わせ、とにかく早いサンダースGX。サンダーの火力がやや心もとないところを十分に補いうる上ワザと中ワザ。使いどころによれば相手に大きなプレッシャーとなるGXワザ。そしてさらに逃げエネが0であり、ベンチのジラーチやサンダーとつなぎやすい。なんとも良いことづくめなカード、構築にも依りますが、既存のジラーチサンダーにさらなる選択肢を与えるカードとなりました。
【基本的な立ち回り】
・初手
後攻1ターン目から早速80アサルトサンダーを打っていくことが可能。何ならグズマも打っておいて、ともかく相手の幹となるポケモンをたねのうちからきぜつさせておきたい。サンダーマウンテンの早切りには注意しよう。
・2ターン目以降
スケボーに乗ったジラーチをとにかく準備すること。構築にも依りますが、マグカルゴなどのさらなるシステムポケモンを入れたデッキであれば、それらを立てるような展開が望ましい。運任せのねがいぼしも多いと思いますが、見た5枚の中から最適なものを選んで、よいプレイングを心がけましょう。最大火力に乏しいため、大型の進化ポケモンになる前に倒していかねばなりません。後々の脅威になるカードを見極める大局観が必要です。
・中盤~終盤
搭載しているエネルギーの数にもよりますが、息切れはなかなかしにくいはずなので、とにかくしぶとくサンダーを準備していくこと。序盤からバンバングズマを使っていくプランであれば、フィニッシュの選択肢を切りすぎないようにしないといけません。
【デッキ相性】
〈不利〉
・高HPポケモンがメインのデッキには厳しい。あとは同様にゲッコウガGXなどの山札に帰ってしまうタイプのポケモンデッキだとかなりしんどい。
・同じくアセロラやまんたんのくすり採用の耐久型は倒すのが厄介。最近注目されているシャワーズGX軸とかもつらいですよね。
・なんといってもジラーチの「ねがいぼし」が止まるとコンセプトが消えるので、アローラベトベトンはとにかくつらい。
・フラダリラボ採用のデッキ。これだと正直勝つのは難しい。ジラーチのねがいぼしが連発し難くなるからです。
〈有利〉
・何がともあれ、進化ポケモンデッキには有利なはず。弱いたねポケモンを積極的に狩って行けるからです。
・だいたいのデッキには速さで上回れるのでテンポを握りやすい。
【相手にしたときのプレイング】
・プレイングとしては、とにかくジラーチを倒していくこと。トレーナーズの恩恵を受けにくい状況にあるサンダーは大したことありません。テテフを使わなくても回せるのはジラーチのおかげなので、そこを積極的にたたいていきましょう。
・今回のCLについては、自身のデッキについて鉄板のスタジアムがなければフラダリラボを採用するのがよいかもしれません。
一気に広がり、瞬く間に対策も考えられるようになった、時代の最先端デッキです。CL新潟ではどこまで勝ち上がってくるでしょうか。